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「森は人間を必要としないが、人間は森がなければ生きられない」

これはフィンランドのある父親が息子に語った言葉です。
その息子は有名な建築家になって自然の大切さを世界に訴えたのです。
それから80年後の今、この父親のことばが現実味を増しています。

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大学セミナーハウス本館

セミナーハウス本館2
都合で八王子に行く機会があり、ついでに「大学セミナーハウス」へ行ってきました。

国公立私立大学の学生の研修や学術活動を支援する施設として昭和40年(1965年)に開設されたもので、簡単に言えば
全国にある現在の「青年の家」の原型みたいなものです。

企業や個人、団体でも利用でき、宿泊施設や食堂などを備えています。

大学や産業界の協賛を得て実現した施設であることも特徴的です。

そのシンボルである本館は建築的にも有名で、吉阪隆正によってセミナーハウス内の他の建物群の一つとして設計されたものです。
セミナーハウス本館4

四角錐を逆さまにした、鉄筋コンクリート壁式構造の4階建てで内部には柱や梁が見当たりません。

コルビジェの影響を受けた吉阪隆正らしい設計です。

構造設計的には常識から外れた不安定でアクロバティックな建築の部類に入ります。4階の床面積は1階の2倍以上あり、したがって一辺の長さは1.4倍あることになります。

1階の壁の厚さは、4階の1.4倍以上あるでしょうし、基礎には単純に計算しても通常の2倍の鉛直荷重がかかります。

杭工事など、どのような基礎工事を行ったのか興味深いところです。

この建築には「強、用、美」という常識が当てはまらないのですが、設計者の意図は正にそこにあったのではないでしょうか?

常識を信じてはならない。常識を覆せと。
2020/02/03(月) ニュース コメント(0)

2020 あけましておめでとうございます。

第二宮
昨年に続き、令和2年の年明けも暖かい正月となりました。

やはり、地球は温暖化が進んでいるようです。

今年の初詣も宗像大社に行きました。写真は「第二宮」ですが、毎年お参りする本殿の前にある拝殿に比べ清楚で落ち着いています。

節のない檜の柱と梁、垂木は隣の「第三宮」とともに「伊勢神宮」が式年遷宮を行う際に、そのヒノキを移築したものです。

神明造りという神社建築様式で建てられていますが、これも伊勢神宮と同じ様式です。

日本建築の構造美の原点です。

19世紀にヨーロッパで始まった、グロピウスを中心とする「バウハウス」の近代建築の標語は「強、用、喜」です。

「強、用、美」ではなく「喜」が使われているのは、美しさだけでなく快適性や幸福感なども建築の目的であるというのが

バウハウスの考え方だからです。

日本では7世紀にはすでに「強、用、喜」を備えた神社建築様式があったのです。

そんな事を考えながら今年も初心を忘れず、構造建築士の端くれとして頑張っていきたいと思います。


2020/01/08(水) ニュース コメント(0)

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