「森は人間を必要としないが、人間は森がなければ生きられない」

これはフィンランドのある父親が息子に語った言葉です。
その息子は有名な建築家になって自然の大切さを世界に訴えたのです。
それから80年後の今、この父親のことばが現実味を増しています。

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ウッドインハウス

外観p
最近、「木」が見直されて来て日本の森林資源を有効活用しようと様々な工法が研究されています。

CLTなどもその一つですが、これによって本当に日本の林業が活性化するかは不透明です。

私達の「会」はもう十年以上前から地元の林業活性化のために活動を続けて来ました。

その中で木の弱点をいかに克服するかが大きな課題でした。

①木の家らしく外壁に木材を使用する場合は、市街地では防火上の理由から内側に石膏ボードを張るなどの特殊な構造とする必要があります。

②また、外壁に木材を使用すると直接風雨や紫外線に晒されて5年から10年で塗り替えや張替えが必要になるなどメンテも必要です。

③さらに、木は鉄骨やコンクリートに比べて接合部が大きな弱点となり、夏蒸し暑い日本の気候にふさわしい開放的なラーメン構造は特殊な構造が要求されます。
直近の熊本地震でも木造は可なり被害を受けました。

今回、このような課題を全て解決する案の一つを紹介したいと思います。

上に示したパース画をご覧ください。

開放的な外壁に囲まれるようにして内部に家があるように見えます。

内部の家は壁も含めて従来の軸組み工法で、木材が表しで見えています。屋根は一番外側の白い外壁を覆っていますから

木材は風雨や太陽に直に晒されることはありません。したがってメンテナンスも格段に楽になります。

構造的には外側の白い外壁部分が「門形フレーム」でできており、内部の家を支えます。

「門形フレーム」は特殊な接合部を持たず、構造用合板と従来の製材柱で作ることができます。
特殊な接合金物を必要とする「木質ラーメン」ではありません。

「門形フレーム」については以前からある構造で目新しいものではありません。
ガレ-ジなどがある大きな開口を必要とする場合に使われた構造ですが、構造計算が少々面倒なので余り普及してないようです。

最近は接合金物のメーカーが構造計算のサービスを行っています。

屋根の形状は勿論自由です。陸屋根に限定されるものではありません。

これが最初に述べた課題①②③全てを解決した新しい考え方の「ウッドインハウス」です。








2018/04/15(日) ニュース コメント(0)

壁柱工法(縦ログ工法)


遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて今回は少し変った工法を紹介します。

「北九州木の家の会」のメンバーが木工事を担当して、現在工事が進められている建物の紹介です。

ログハウスといえば皆さんが思い浮かべるのは、丸太を積み上げて壁を造る家ですね。

建築基準法でも「丸太組構法」として認められており、「技術基準解説・設計例」が整備されています。

今回ご紹介する写真の建物はこの丸太の代わりに角ログ(柱)を縦に並べて壁を形成するものです。

柱同志は長い特殊なビスで一体化します。林野庁やログハウス協会の後押しがあるそうです。

「ログハウス」の一種と考えられますが、会員の話では日本で始めての工法だそうです。

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ただ、この工法は可なり前、私もどこかで見た覚えがあったので調べてみると、似たようなものは昔から沢山あります。

阪神淡路地震のすぐ後に、地震に強い「LS工法」なるものを九州の会社が既に開発して特許を取得しています。

しかも国産材を使用することとDIYを目的にしており、柱同志はボルトなどを使わず、木製ジョイント(縦ダボ)で一体化するという優れものです。

2011年の東北地震の後、「壁柱工法」なるものを京都大学の研究室が発表しています。これも特許を取得しています。

安価な耐震補強方法という宣伝文句です。

「壁柱工法」は通しボルトで柱同志を一体化しています。

要するにこのような工法は昔から既にあったもので目新しいものではありません。

それにも拘わらず、余り普及していないのは不思議です。

何が原因なのでしょうか?

技術基準がないことが最大の原因でしょう。「丸太組構法」のように基準ができれば法制化され

一般化しますが、現状では「壁柱工法」は床面積10㎡超えであれば認定を取らなければ確認が降りない仕組みです。

例えばツーバイフォー(枠組み壁工法)は法制化されて34年ほど経ちますが、木造着工戸数の15%を占めています。

最近注目されているCLT工法も4年ほどで法制化されました。

これも「壁構造」になりますが、ただまだそれほど普及はしていません。

最大の謳い文句は日本の林業にとってCLT工法が救世主となる、というものですが私は大いに疑問です。

それはさておき、「壁構造」はどうも日本の木造文化になじまないような気がしてなりません。

1300年前から我が国は「軸組み構造」の文化を育んで来たのですから。
2018/02/17(土) ニュース コメント(0)

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